本サイトの第1記事でClaude・Gemini・ChatGPTの3つの違いを整理しましたが、その後に運営者が実際に1ヶ月かけて使い分けてみたのは、ChatGPTではなくAntigravityを含む3つでした。
※追記(2026年5月後半): 本記事を書いたあと、Antigravity について別の整理がついてきました。詳しくは Antigravity を1ヶ月使ってわかった、Gemini にとっての Cowork なんだなという話 にまとめています。本記事の「3つのAI」並列の違和感を、そちらで構造的に解消しています。
なぜChatGPTを外したのか。実態としては、本サイトの運営者が日常業務で触っているのがClaude・Gemini・Antigravityの3つだから、というだけの話です。同じ「AIツール」と呼ばれてはいるものの、それぞれ違う仕事を任せる対象になっていて、1ヶ月触ってみると「個性」みたいなものが見えてきました。
本記事は、その1ヶ月分のメモを「3つの個性」という切り口で整理したものです(2026年5月時点)。技術的な深掘りではなく、「これは何が得意で、どこで使うと噛み合うのか」という生活実用に近い視点で書きます。各サービスの仕様詳細については公式情報をご確認ください。本記事は本サイト運営者の主観的な使用感を整理したもので、特定のサービスを推奨するものではありません。
なぜこの3つを並行で使い分けることになったか
そもそもなぜClaude・Gemini・Antigravityの3つを並行で使い分けることになったのか。動機は単純で、1つのAIに何でも任せようとすると、必ずどこかで詰まるからです。
Claudeは長文の整理は扱いやすい一方で、最新情報の取得は弱い。Geminiは最新情報には強いけれど、長文の整理ではざっくりまとめる傾向がある。Antigravityは「ブラウザを開いて何かをする」という別軸の仕事ができる。同じ「対話型AI」と呼んでもよさそうな3つですが、得意領域は重なっていません。
ChatGPTを今回入れなかった理由は、運営者が普段の仕事のなかで触る機会がなかった、というだけの個人的事情です。日常的に触っていないものを「個性」として語っても感覚的にズレるので、本記事の対象からは外しています。Claude・Gemini・ChatGPTの3軸での整理はこちらの記事でまとめています。
1ヶ月使ってわかった「Claude」の個性
Claudeを一言で表すと、「長い相談を持ち込んでも投げ出さない」AIでした。
仕事の場面で言うと、設計の壁打ち・長文ドキュメントの構成議論・コードを書くタスクが中心になります。具体的には、5,000字を超えるドキュメントを丸ごと貼り付けて「ここの構造を整理し直したい」と相談しても、最後まで筋を保って付き合ってくれる感覚がありました。途中で「あの前提どこに行った?」が発生しにくい印象です。
弱点としては、最新情報を扱う場面で「学習時点以降の話には踏み込まない」という慎重さが出ます。「今週のニュース」のような時事性の高い質問は得意ではありません。事実関係をぼかしてでも断定を避けるトーンが出やすく、最新性が必要な場面では別の手段と組み合わせる前提で使うのが現実的でした。
向いていると感じた使い方の例:
- 長い相談の壁打ち(仕事の進め方・記事構成・要件整理)
- コードを書くタスク(Claude Codeとしての利用も含む)
- 文章の校正・トーン統一
逆に、向いていないと感じた使い方の例:
- 「最新の値段」「最近話題の」のような時事性の高い調査
- 直近のニュースを反映した判断
1ヶ月使ってわかった「Gemini」の個性
Geminiは、Claudeとは逆方向に強みを持っていました。
最新情報の調査・Google検索との連携・別視点からの意見出し――この辺りが得意領域です。本サイト運営側では、Geminiを「軍師」として使う場面が多くありました。何かをClaudeと二人で詰めたあと、「同じ問いをGeminiにも投げて、別の角度から見てもらう」という運用です。
実際にあった例として、ブログ運用に関する法律面の確認をGeminiに投げたところ、こちらでは想定していなかった観点(薬機法・景表法・著作権法など)が複数返ってきました。同じ問いをClaudeにも投げてみると、出てきた論点の分布が違いました。1人のAIに何度も聞き直すより、2人のAIに1回ずつ聞く方が、視野の死角が少なくなる感覚があります。
弱点としては、長文の整理を任せると「箇条書きにまとめて返す傾向」が強めに出ます。じっくり構造を組み直したい場面ではClaudeを選びがちでした。
向いていると感じた使い方の例:
- 最新情報・時事性の高い調査
- 別視点からの意見出し(一次意見を別AIから取ったあとのセカンドオピニオン)
- 法律・規制・公式情報など、検索情報との照合が必要な確認
逆に、向いていないと感じた使い方の例:
- 長文ドキュメントの構造的な書き直し
- 同じ相談に何時間も付き合わせる壁打ち
1ヶ月使ってわかった「Antigravity」の個性
Antigravityだけ、上の2つとは性質が違います。ClaudeとGeminiが「対話して情報を整理する」タイプなのに対し、Antigravityは「実際にブラウザを開いて何かをやってくれる」タイプのAIです。
性格としては「言われたことを真面目にやってくれる外回り担当」に近い感覚でした。手元の作業を整理して、その一部を切り出して任せる――こんな関係性が成り立ちます。例えば「Geminiに同じ問いを投げて結果を受け取る」という運用を、最初から最後まで自動でやってもらう、というような使い方です。
個性として面白いのは、ClaudeやGeminiが「相談相手」なら、Antigravityは「実行役」だという点です。最初に渡す指示の解像度が結果にそのまま反映される性質が強めで、ClaudeやGeminiのような「途中で軌道修正しながら進める」型とは違う、別軸の付き合い方が必要だと感じました。
向いていると感じた使い方の例:
- ブラウザ操作を含む反復作業(フォーム入力・データ抽出・ファイル保存)
- 複数のWebサービスをまたぐ作業の橋渡し
- 「ここまでは自動でやっておいてほしい」という外回り系の仕事
逆に、向いていないと感じた使い方の例:
- 途中で方針を変えながら進めたい作業(指示変更で前段の作業がやり直しになる場面がある)
- 指示の中身が曖昧なまま投げる依頼(最初の指示の解像度がそのまま結果に反映されやすい)
3つを「役割分担」で運用してる実例
1ヶ月触ってみた結果、本サイトでは大まかにこんな役割分担で運用しています。
- Claude = 設計と実装の相棒(長い議論・コードを書く作業)
- Gemini = 別視点の意見出しと最新情報の確認役(独立した第二意見)
- Antigravity = 外回りの代行役(ブラウザ操作・反復作業)
実際の流れを1つ例にすると――まずClaudeと一緒に「何をやるか・どう組むか」を詰めます。次に、その結論をGeminiに投げて「別角度からの指摘」をもらいます。Geminiから返ってきた指摘をClaudeと再度すり合わせる。ここまでが「設計の輪」で、ここで決まった作業のうち外回りに出せるものはAntigravityに渡す――こんな流れが回るようになりました。
注意点としては、3つ並行で動かすと、それぞれの「文脈」を取り違えるとぐちゃぐちゃになります。「Geminiに投げたいプロンプトをClaudeに書かせる」のはOKでも、「Geminiに投げた結果をAntigravityに渡す」段で前提が崩れることがあります。一度に走らせる本数は2つか3つくらいが、感覚的にちょうどいいラインでした。
1ヶ月で気付いた使い分けの結論と、これから試したいこと
「1人のAIに全部任せる」のと「役割分担して3人体制にする」では、出てくる結果の質も作業の進み方も、それなりに違いがあるというのが1ヶ月の実感です。
ただ、これは「役割分担が正解」と決めつけたい話ではありません。1つのAIに深く付き合うほうが、文脈の一貫性は保ちやすいです。複数並行の運用は、それぞれの得意領域を活かせる代わりに「文脈の橋渡し」という管理コストが乗ります。どちらが向くかは、扱っている仕事の種類によります。
もし読んでいる方が「これから1つ選ぶならどれ?」という入り口なら、まずはじっくり相談したい相手としてClaudeかGemini、どちらかから無料枠で触ってみるのが現実的だと思います。複数並行の運用は、ある程度AIに触れたあとで「もう1人別の意見が欲しい」と感じたタイミングで増やす――というのが、本サイトで実際に通ってきた順番でした。
本サイトでこれから試したいこととしては、(1) 同じ問いを3つのAIに投げて回答を並べて比べる検証、(2) Antigravityに任せる作業範囲をどこまで広げるか、(3) ClaudeとGeminiの意見が食い違ったときの判断フロー、――この辺の整理を続けて記事にしていきたいと思っています。
本記事は2026年5月時点の本サイト運営者による主観的な使用感の整理です。各AIサービスの機能・仕様は随時更新されるため、利用前に各サービスの公式サイトで最新情報をご確認ください。アイキャッチ画像はAI(Canva AI)による生成です。
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本記事の続き的な位置づけになる記事です。「3つのAI」並列で語った違和感を、Cowork と Antigravity の構造的対応関係として整理しています。

はじめてのAIシリーズ
この記事は「はじめてのAI、何から触る?」のシリーズの1本です。順番にぜんぶ読みたい方はこちらからどうぞ。
