4月の後半から Claude Code を使い始めて、ちょうど1ヶ月になります。
正直に書くと、最初の2週間くらいは「で、これ何に使えばいいんやろう」と思いながら触っていました。便利らしい、というのは聞いていたんですが、自分の生活や仕事のどこに刺せばいいのか、最初は全然見えていませんでした。
この1ヶ月を振り返ってみると、AIエージェントを使うって「指示する」ことより「使う側の構え方を変える」ことに近かったな、と感じています。具体的に、何をやって、どこで詰まって、何に気付いたのかを順番に書きます。
最初の2週間:とりあえず思いつきで試してみた時期
ロードマップもゴールも特に決めず、「これAIにやらせたら面白そう」と思ったことを片っ端から試していました。実際に手を付けたのは、たとえばこういうやつです。
Excel シフト表を撮影して Google カレンダーに登録する
私の職場ではシフト管理を Excel で運用しているのですが、それを紙に印刷したものを毎月もらいます。これをスマホのカメラで撮影して、Claude Code に読み取らせて、Google カレンダーに自動登録するスクリプトを作ろうとしました。
結論、これは 半分動いて、半分動かなかった です。
実は職場のシフト表はAパターンとBパターンの2種類あって、業務の種類によって使われている Excel テンプレが違うんです。Aパターンの方は、Claude が画像を綺麗に読み取って、日付と時間帯を抽出して、Google カレンダーに登録するところまで動きました。「おお、できた」と素直に感動しました。
ところがBパターンの方は、テンプレのレイアウトが違いすぎて、何度プロンプトを調整しても安定して読み取れませんでした。表の構造が違うと、これは別の処理を書き直さないといけない世界なんやな、というのが分かりました。
結果として、半分しか自動化できないと結局使わなくなる、というあるあるな着地で、いまそのスクリプトは私の Mac の中で眠っています。
港区女子のスタンプを作って販売してみた
もう1つは、完全に思いつきで「LINEスタンプ作って販売までやってみよう」と動いてみたやつです。AI に画像生成も補助してもらって、港区女子っぽいキャラクターのスタンプを作って、申請して、販売開始まで漕ぎ着けました。
売れたか、というと、まったく売れていませんw 統一感もなく、ターゲットも曖昧で、いま見返すと「これを誰が買うんや」というクオリティです。
ただ、不思議なことに 「販売開始までこじつけられた」という達成感は確かに残った んです。普段の自分なら絶対やらないジャンルに踏み込めた、その一点だけは確かに手応えがありました。
達成感の正体って、何やったんやろう
この2つの実験を終えて、しばらく経ってから、ふと思ったことがあります。
カレンダーの方も、スタンプの方も、動くものは作れた。それは確かでした。Excel シフト表の半分は自動化できたし、LINEスタンプは販売開始まで進んだ。AI と一緒に、自分1人では絶対に踏み込めなかった領域に踏み込めた、というのは事実です。
でも、なんでしょう。積み上がっていく感じが、まったくしなかった んです。
1個作って、ちょっと動いた。終わり。また別の思いつきで1個作って、半分動かなくて諦めた。終わり。これを延々と繰り返している感覚があって、「あれ、私は何をやっているんやろう」と思いました。
たぶんこの達成感の正体って、「AI が手伝ってくれれば未踏領域にも踏み込める」という手応えだったんやと思います。それはそれで価値があるんですが、踏み込んだあと、それを継続して育てていく方法 が、私には分かっていませんでした。
Claude 本人に「もっと上手く使うには?」と聞いた話
ある日、いつものように Claude Code を開いて、何か作業しているときに、ふと思って聞いてみました。

あのさ、Claude をもうちょっとちゃんと使いこなしたいんやけど、何から手をつけたらいい?毎回ゼロから説明してる感じがして、なんか効率悪い気がして。

そういうときは、CLAUDE.md というファイルをプロジェクトのルートに置いておくと便利です。あなたのこと、プロジェクトのゴール、注意してほしいルールなどを書いておくと、毎回ゼロから説明しなくて済みますよ。
正直、ここで「は?そんなんあるん?」となりました。
普段、分からないことがあったら X で検索したり Google で調べたりするタイプじゃなくて、私は Claude に直接聞いてしまう クセがあります。本人に聞いた方が早いから、というだけの理由なんですが、このときも結果的にそれが正解でした。
その流れで、ROADMAP.md というファイルでプロジェクトのゴールやマイルストーンを書いておくと、Claude がそれを参照しながら作業してくれる、という話も聞きました。「あ、それ、最初に教えてほしかったやつや」と思いました。
土台を作る、って、こういうことか
その夜、私は初めて CLAUDE.md と ROADMAP.md を書きました。
最初は、何を書けばいいのか全然分かりませんでした。「私は30代の会社員です」「AIをよく使います」みたいな、自己紹介レベルから書き始めて、だんだん「このプロジェクトでは、こういうトーンで書いてほしい」とか「この単語は使わないでほしい」とか、書き加えていく感じでした。
ROADMAP.md の方も同じで、最初はスカスカでした。「ブログ立ち上げ」「記事を10本書く」くらいの粒度で、後でちょっとずつ細かく書き直していきました。
書き始めて気付いたのは、Claude 側の応答が、明らかに変わった ということです。
以前は、毎回「私は yuki です」「このプロジェクトは AI 実体験のブログです」「読者は30代の方を想定しています」みたいなことを、毎回会話の頭で伝えていました。それが、CLAUDE.md を書いたあとは、Claude が最初からそれを踏まえて返事をしてくるようになりました。
地味な変化なんですが、これが効いてくる。思いつきで頼む から、土台の上で頼む に、頼み方そのものが変わった感覚です。
カレンダーの実験も、スタンプの実験も、土台がない状態で1個ずつ独立に作っていたから、積み上がらなかったんやな、と後から気付きました。
ちなみに、コンテキストの話で関連するのですが、AI と長く会話を続けていると、前と違うことを言い始める現象があります。CLAUDE.md は、その対策の側面もあるんやな、と後から気付きました。これについては別記事で書いていますので、よかったら。

1ヶ月経って、いま思うこと
Claude Code を1ヶ月使ってみて、いま私の中で一番大きく変わったのは、AI に対する 構え方 だと思います。
最初は「AI に指示すれば、何かやってくれる」と思っていました。実際、それは合っていて、AI はちゃんとやってくれます。でも、それだけだと「動くものは作れるけど、積み上がらない」状態から抜けられませんでした。
1ヶ月経った今、私が感じているのは、AI を使うって、指示することよりも、AI と協業する場を整えることのほうが先や という実感です。CLAUDE.md と ROADMAP.md は、その「場を整える道具」だったわけです。
ちなみに、いまは思いつきで作る実験はあまりやっていません。代わりに、ブログという1つの「場」を作って、その上で記事を1本ずつ積み上げる、という形で AI と組んでいます。これだけで、作業が続く感覚が全然違います。
たぶん、これからもっと詰まることはあると思います。でも、詰まり方の質が変わった という手応えはあります。前は「動くか動かないか」で詰まっていましたが、今は「どう積み上げるか」で詰まる。同じ詰まるなら、後者の方が圧倒的にマシです。
関連記事
AI を1ヶ月使ってみての話、Claude Code 以外にも書いています。よかったらこちらもどうぞ。


最後に:同じ時期の人へ
もし、いま Claude Code とか他の AI エージェントを使い始めたばかりで、「何に使えばいいか分からん」「動くもの作っても積み上がらん」と感じている方がいたら、CLAUDE.md と ROADMAP.md という仕組みがある、ということを最初に知っておくだけ で、たぶん1〜2週間は時短できると思います。
私はそれを知らずに、最初の2週間を思いつきの実験に使いました。それも楽しかったので後悔はしていませんが、もう少し早く「土台を作る」という発想に出会いたかったなー、というのが正直なところです。
このブログでは、こういう「実際に詰まって、抜けてみて、後から気付いたやつ」を、ちょこちょこ書いていく予定です。よかったら、また読みに来てください。
yuki

