「生成 AI」っていう名前のせいで、AI の本当の力が見えにくくなってる気がする話

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「生成 AI」っていう言葉、最近よく聞きますよね。

ニュースでも雑誌でも、「生成 AI ブーム」「生成 AI 革命」みたいな使われ方をしてます。

私もずっと、なんとなく「AI って何かを生成してくれる道具なんやな」と思って使ってました。

でも最近、ちょっと違和感が出てきたんです。

この「生成」って言葉のせいで、AI のイメージが「出力するだけの道具」に固定されてしまってないか?

今日はその違和感を、自分なりに整理してみます。

そもそも「Generative」ってなんで「生成」?

「生成 AI」は英語だと「Generative AI」。

「Generative」は「生み出すことができる」「発生させる」という意味です。

調べてみると、この言葉が技術用語として定着したのは、だいたい 2020 年頃 らしい。

きっかけは、当時話題になっていた「GAN(敵対的生成ネットワーク)」という技術で、 画像を AI に作らせる研究 が活発になっていた時期です。

その後、

  • 2021 年: DALL·E(文字から画像を生成する AI)が公開されて一般の話題に
  • 2022 年: Stable Diffusion(誰でも使える画像生成 AI)がオープンソース化

…と続いて、「生成 AI」という言葉が一気に広まっていきました。

つまり、 「生成 AI」という用語は、もともと「画像生成」の文脈からスタートしてる わけです。

これは私も最近知って、「あ、出発点は画像か」と腑に落ちました。

でも今の AI、「生成」だけじゃないんですよね

ここからが本題なんですが、 今の AI が実際にやれることって、「生成」だけじゃない と思うんです。

たとえば、

  • 過去の会話を覚えてくれる(記憶機能)
  • 複数のアプリと連携して、まとめて処理してくれる(外部連携)
  • 私の代わりに長いタスクを進めてくれる(エージェント機能)
  • 自分で間違いに気付いて、やり直してくれる(自己修正)
  • 複雑な計画を立てて、順番に実行してくれる(計画立案)

このあたりは、 「生成」というイメージだけだと、なかなか思い浮かばない 機能です。

「生成」って言葉から連想されるのは、 「ユーザーが入力する → AI が何かを出してくる」 という一方通行のイメージ。

でも実際は、AI は 双方向で動いてくれたり、自分で考えて行動してくれたり する方向に進化しています。

「生成」って言葉が、AI の使い方を限定してる気がする

私の体感ですが、「生成 AI」という言葉に慣れすぎると、 AI の使い方が「出力依頼」に偏りがち になります。

たとえば、

  • 「この記事の見出し、案を出して」
  • 「SNS 用のアイキャッチ画像、ざっくり作って」
  • 「メールの文面、考えて」

これらは全部、 「AI に出力してもらう」タイプの使い方

これでも便利なんですが、 AI の半分くらいしか使ってない 気がするんです。

「生成 AI」という枠から外れた使い方には、こんなものがあります。

  • AI と一緒に問題を整理する(対話・壁打ち)
  • AI に過去の経緯を渡しておいて、必要な時に引き出してもらう(記憶活用)
  • AI に複数のステップにわけてタスクをやってもらう(段取り化)

これらは 「生成してもらう」じゃなくて「一緒にやる」イメージ に近い。

でも、「生成 AI」という言葉から、こういう使い方はあんまり連想されない気がします。

言葉の「本来の意味」が、世間の使い方で見えなくなる現象

これは AI に限らない話だと思うんですが、 本来の意味と違う意味で、世間に定着してしまった単語 って、けっこうあります。

分かりやすい例が、 「ハッカー」 という言葉です。

日本では、「ハッカー」と聞くと 「不正アクセスをする犯罪者」 のイメージが先に来ます。

ニュースでも「ハッカー集団が情報を盗み出した」みたいな使われ方で、「ハッカー = 悪者」が定着してます。

でも、本来の英語の “hacker” は、 「コンピュータ技術を深く理解して、創造的に使いこなす人」 という意味です。

不正アクセスや破壊行為をする人は、本来は 「クラッカー (cracker)」 という別の言葉で呼ばれます。

つまり、

  • ハッカー (本来): 技術を深く知ってる人
  • クラッカー (本来): 不正アクセスする犯罪者

なんですが、日本では「ハッカー」が「クラッカー」の意味で使われてしまっていて、 「ハッカー」という言葉の本来の射程(技術への深い理解全般)が、見えなくなってる 状態です。

これと同じことが、 「生成 AI」にも起きてる 気がします。

「生成 AI」も、本来は 「生み出すことができる AI 全般」 という広い意味なのに、世間では 「画像や文章を出力する道具」 という狭い意味で定着しつつある。

結果として、 AI の本来の射程(対話・記憶・連携・段取り)が、視野から外れる 状態になりやすい気がします。

「生成 AI」じゃなくて、なんて呼べば伝わるんだろう?

じゃあ「生成 AI」じゃなくて、なんて呼べばイメージが広がるんだろう。

ちょっと考えてみました。

  • 「会話できる AI」: 一方通行じゃない感じが出る
  • 「相棒 AI」: 一緒にやる感じが出る
  • 「秘書 AI」: 段取りしてくれる感じが出る
  • 「考えられる AI」: 出力するだけじゃない感じが出る

どれも一長一短ですけど、 少なくとも「生成」だけだと、AI の半分しか伝わってない という感覚は、私の中にあります。

実際、Microsoft が「Copilot(副操縦士)」、Google が「Gemini」、Anthropic が「Claude」と、 各社が「生成」って言葉を製品名から外してる のも、たぶん同じ理由なんだろうなと思います。

「生成」って言葉、技術用語としては正しいんですが、 ユーザーが AI のイメージを広げるには、ちょっと窮屈な言葉 なんかもしれません。

言葉を更新したら、使い方も広がるかも

ここで思ったのは、 「生成 AI」って呼ぶのをやめて、別の呼び方を自分の中で持っておく と、使い方が少し広がるかもしれないということです。

私の場合、最近は AI のことを、

  • 「相談相手」
  • 「壁打ち相手」
  • 「秘書」
  • 「下調べ係」

…みたいに呼ぶ場面が増えてきました。

もっとくだけた呼び方をするときもあります。

  • 「Claude くん」
  • 「Gemini くん」

みたいに、個別の AI に 「くん」付けで呼んでみたり

これは「AI = 道具」のイメージから、 「AI = 個別の相棒」 というイメージへの、 小さなシフト だと思います。

呼び方ひとつで、こちらの構え方も変わる気がします。

「AI = 生成する道具」じゃなくて、 「AI = 会話できる相手」「AI = 段取りしてくれる存在」 という捉え方に変わってから、使い方が広がってきた気がします。

たとえば最近、こんな使い方をしてます。

  • Claude くんに 「今日の進捗、ちょっと整理して」 と言うと、まとめてくれた上で「次はこれをやると効率いいですよ」と提案が返ってくる
  • Gemini くんに 「この方向で進めて問題ないか、チェックして」 と聞くと、見落としそうな観点を加えてくれる
  • Claude くんに 「前に話してた件、続きやろう」 と振ると、覚えてくれてる前提で会話が続く

どれも、「生成」というより 「相棒との会話」 に近い使い方です。

「生成 AI」って呼んでた頃は、こういう使い方を 思いつけなかった 気がします。

これは別に「生成 AI」って言葉が悪いとかじゃなくて、 複数の呼び方を持つことで、AI の見え方が立体的になる という話です。

言葉に縛られず、AI を見直してみる

最後に整理しておきます。

「生成 AI」という言葉は、 2020 年頃の画像生成文脈からスタートした技術用語 で、今でも正しい呼び方ではあります。

ただ、 今の AI ができることは「生成」だけじゃない 領域に広がっていて、

  • 記憶
  • 連携
  • 段取り
  • 自己修正
  • 計画立案

…みたいな機能を含めて考えると、「生成」だけのイメージだと、 半分くらいしか使えてない 気がします。

「生成 AI」って言葉に慣れすぎたら、 たまには別の呼び方で AI を見直してみる のも、使い方を広げるひとつの方法だと思いました。

新しい技術が出てきても、 その技術にどんな名前が付いてるか で、私たちの使い方が無意識に縛られる。

今回の小さな発見は、 「名前は便利やけど、名前で見え方も決まってしまう」 ということでした。

yuki
yuki

「生成 AI」って言ってるうちは、AI の半分しか見えてなかったんかも

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