AI に数字を見せて「これってどう?」と聞くこと、ありますよね。
体重でも、家計でも、テストの点でも。
その時、AI は何と比べて「いい」「悪い」を決めているんやろう、と気になって試してみました。
結論:数字だけだと、AI は比べる相手を自分で決める
先に結論です。
数字だけを見せると、AI は「分からないので教えて」とはあまり言わずに、比べる相手を自分で仮定して評価してきました。自分で「目標」や「前回」を横に置いて見せると、AI はそれと比べて判断してくれました。
試したこと:貯金 8.3万円だけを見せる
試しに使ったのは、「今月の貯金は 8.3万円」という数字です。前の記事で試した、順調な月の家計メモと同じ例です(私の実際の家計そのものではありません)。
聞き方を4通りにして、Gemini に聞きました。
- 数字だけ:「今月の貯金は8.3万円でした。これってどう?」
- 目標を横に:+「目標は5万円でした」
- 先月を横に:+「先月は4.2万円でした」
- 両方:+「目標は5万円、先月は4.2万円でした」
数字だけの時:手取りを勝手に決めていた
数字だけで聞いた時の返事は、2回とも「素晴らしい結果」「優秀」でした。
で、その理由を読むと、こう書いてありました。
もし手取り月収が25万円〜30万円程度だと仮定すると、貯蓄率は約27%〜33%になります。一般的に理想的な貯蓄率は手取りの10%〜20%程度と言われているため、家計管理が非常に上手くいっている状態と推測できます。
私、手取りの話は一言もしていません。

手取り、勝手に決められてた。
一応、「前提が分からないので断言はできませんが」と前置きはしてくれています。でも、結論は「文句なしに優秀」と言い切っていました。2回聞いて、2回とも同じ「25〜30万円」を置いていたのも面白かったです。
今回はたまたま、例に使ったメモの手取りと近かったので、評価も外れてはいません。でも、もし手取りがもっと多い人だったら、同じ 8.3万円でも評価は変わるはずです。前提がずれたら、判断ごとずれる。そこが怖いところだと思いました。
比べる相手を横に置いた時
目標や先月の数字を横に置くと、返事はそれと比べる形になりました。
- 目標を横に:「目標を 3.3万円上回っていて、達成率は 166%」
- 先月を横に:「先月から 4.1万円増えて、ほぼ2倍」
- 両方を横に:「目標も先月も上回っている。先月は目標に少し届いていなかったけど、今月はそれを取り戻した」
両方を置いた時だけ、「先月は目標に届いていなかった」という読みが出てきました。私はそれを言っていないけど、数字を並べたら AI が気づいた、という形です。

並べただけで、先月の未達までバレた。
数字の良し悪しを聞く時のコツ
試してみて、こう聞くのがよさそうだと思いました。
今月の○○は△△でした。
目標は□□、先月は◇◇でした。
これってどう?
比べる相手を1つでも横に置く。目標でも、前回でもいい。それだけで、AI が勝手に前提を置く余地が減ります。
逆に、目標も前回もない時は、「何と比べたらいい?」と先に聞いてみるのもありだと思います。今回の実験では、AI の方から聞き返してきたことは一度もなかったので。
ちなみに、相談そのものに「目標」を足すと答えがブレにくくなる、という話は前に書きました。今回は、その数字版です。

AI に渡す「経緯」の量で答えが変わる話は、こっちです。

※ AI の返事は、2026年9月に Gemini で試した時のものです。同じ聞き方でも、時期や AI によって内容は変わります。お金に関する判断は、ご自身で行ってください。


