AI のプロンプト術を調べてると、よくこういうのを見かけます。
「『あなたはプロの編集者です』みたいに 役割を先に与えると、答えの精度が上がる」って。
へえ、と思って半信半疑で試してみたんですが、 Claude と Gemini で、効き方がぜんぜん違いました。
今日はその話を書きます。
そもそも「役割を与える」プロンプトって?
質問の前に、AI に「立場」を指定してあげるやり方のことです。
- 「あなたはプロの編集者です。この文章を直してください」
- 「ベテランの校正者として、おかしいところを指摘して」
- 「家計に詳しいファイナンシャルプランナーとして答えて」
みたいに、 役割(ロール)を先に決めてから本題に入る と、その立場っぽい答えが返ってくる、というのがよく言われてる理屈です。
私も、文章のチェックとか、ちょっとした相談とかで、同じプロンプトを Claude と Gemini の両方に投げて、試してみました。
Gemini に試したら、けっこう変わった
まず Gemini です。
ふだんは「この文章、おかしいとこある?」くらいの雑な聞き方をしてました。
それを「プロの編集者として、この文章の直した方がいいところを指摘してください」に変えてみたんです。
そしたら、返ってくる指摘が、わりと締まりました。
役割なしのときは、こんな感じ。

全体的に読みやすく、良い文章だと思います。少し気になる点はありますが、大きな問題はありません。
役割をつけたあとは、こう。

3点、修正をおすすめします。1つ目は、2段落目の言い回しが回りくどい点です。2つ目は…
役割をつけた。指摘が具体的になった。なるほど、これは効いてるな、と思いました。
Claude に同じことしても、あんまり変わらんかった
次に Claude です。
同じ文章に、同じ「プロの編集者として」を付けて、投げてみました。
正直に言うと、 付けても付けなくても、返ってくる答えがあまり変わりませんでした。
役割なしのときから、すでにこんな感じで返してくる。

2段落目の言い回しが少し回りくどいので、ここを短くすると読みやすくなります。あと、結論が最後まで出てこないので…
Claude は、もともとこっちの書いた文章の中身を見て、「あ、これ直してほしいんやな」と汲んでくる感じがあります。
役割を明示しなくても、最初からそのつもりで答えてくれてる。だから役割を足しても、情報があまり増えてない、みたいな印象でした。
面白かったのは、 Claude に直接「役割を与えると精度が上がるって聞いたけど、必要?」と聞いてみた ときです。
返ってきたのは、こんな感じの答えでした。

役割を指定してもらわなくても、文章を読めば、やりたいことはだいたい分かります。それよりも、何を目指すのか(ゴール)や、どういう順番で進めたいか(段取り)を教えてもらう方が、答えの精度はずっと上がりますよ。
役割はいらない、それよりゴールと段取りだ、と。 AI にここまで言い切られた のは、ちょっと面白かったです。
たしかに、前に「ゴールを先に決めてから聞くと、答えが変わる」と感じたことがあって(これは別の記事に書きました)、それと話がつながってるな、と思いました。
なんでやろ? — 私なりの、ざっくりした解釈
技術的なことはわからないので断定はできないんですが、私なりに思ったのは、こういうことです。
- Gemini は、役割を決めてあげると「その役になりきる」方向が定まりやすいのかもしれない
- Claude は、入力した文章の言葉から意図を読み取る傾向が強いから、わざわざ役割を足しても、もう汲み取り済みなのかもしれない(本人も、そういう趣旨のことを言ってました)
あくまで素人の体感なので、合ってるかはわかりません。
ただ、 「同じプロンプト技でも、AI によって効き方が違う」 というのは、けっこうはっきり感じました。
結局「万能のプロンプト術」は無いっぽい
これでわかったのは、ネットで見かける「これ効きます!」というプロンプト術が、 どの AI でも同じように効くわけじゃない、ということでした。
| AI | 「プロの編集者として」と役割を付けた効果 |
|---|---|
| Gemini | 指摘が具体的に締まった |
| Claude | 付けても付けなくても、変化は小さい |
同じテクが、片方では効いて、片方ではそうでもない。
だから、よそで見つけたプロンプト術をそのままコピペして使うより、 自分がよく使う AI で一回試してみる 方が、結局は早いなと思いました。
AI ごとに「効くツボ」が違う、というのが、今のところの私の実感です。
プロンプト術は「正解の型」より「手元で試す」
プロンプト術って、つい「これが正解の型」というのを探したくなります。
私もそうでした。「効くテクを覚えたら、どの AI でもうまく使える」と思ってた。
でも、AI によって効き方が違うなら、覚えた型を信じきるより、 自分の手元で軽く試して、効いた方を採る くらいが、いちばん確実なのかもしれません。
「プロの編集者として」の一言を、付けるか付けないか。たったそれだけのことでも、AI によって反応が違う。そういう小さい違いを、自分で見つけていくのも、けっこう面白いなと思いました。

結局、自分で試すのが早いってオチやってんな
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